- 店主コメント
- スペック
- レビュー (0)
- ブランド
店主コメント
Lanshan 1 が快適性を求めるハイカー向けのダブルウォールのテントであるのに対して、Lanshan 1 Pro は軽量性を重視したシングルウォールのテントになります。
テントはシングルウォールに属しますが、厳密には Sixmoon Designs の Lunar Solo と同じく、テントの前面がフルメッシュになっており、メッシュとフライの間に前室が確保できることから、このタイプのテントはハイブリット・シェルターと呼ばれることが多いです。
このテントの特筆すべき点は、なんといってもコストパフォーマンスでしょう。
世界中のULハイカーが、必ず検討するテント1つに Lanshan 1 Pro を挙げるのも納得です。
Lunar Soloとの比較
Lunar Solo はシングルウォールで 740g、対して Lanshan 1 Pro も同じくシングルウォールで 690gという重量です。
バスタブの大きさは Lunar Solo が 228cm x 121cm(最長部分) で、Lanshan 1 Pro は 230cm x 100cm(最長部分)となっており、体を横にした際のヘッドクリアランスは、若干ではあるものの Lanshan 1 Pro の方が広くとられています。
かつて、Lanshan シリーズはバスタブが小さいと言われていましたが、主に海外ハイカーからの強い要望を受ける形でバスタブは拡張され、現在の大きさになっています。
シーム処理
シルナイロン生地の特性上、縫製箇所にはシームテープを貼ることができず、工場出荷時の状態ではフライの縫製箇所にはシーム処理がされていません。
そのため、ご自身でシーム処理を行なって頂く必要があります。
どこまでのシーム処理を行うかは、基本的に各自の判断になりますが、フライとメッシュの接続部分はシーム処理は必要ではなく、フライの生地同士、そしてガイアウト部分だけのシーム処理だけで、十分に雨の侵入が防げるかと個人的には思います。
結露について
外とテント内部の気温差で発生する結露ですが、外気と内気を隔てる壁が1枚しかないシングルウォールは、ダブルウォールと比べてどうしても結露が気になります。
厳密には、ダブルウォールでも結露は発生していますが、その水滴をインナーが遮ってくれているので、気づきにくいだけとも言えます。
Lanshan 1 Pro はシングルウォールであるため、就寝時に防水性のあるシュラフカバーを使う、起床時にフライを内側をタオルで拭く、可能な限り風通しをよくして使用するといった、ある程度の結露対策は必要になります。
インナーのジッパー形状
インナーのジッパー形状は逆T字型になっており、左右に両開きできるようになっています。
これにより、旧モデルで採用されていたJカーブ型ジッパーで課題となっていた、テント内への出入りがよりスムーズに行えるようになりました。
4シーズンモデルの取り扱い
3シーズンモデルはインナーがフルメッシュであるのに対して、4シーズンモデルはインナーが15Dナイロン生地になっています。
本来であれば、空気を通しにくいナイロン生地の方がテント内部の気温が高い状態で保持されるため、冬季に向いているはずですが、残念ながら Lanshan 1 Pro はそうではないと考えています。
それは、テントの構造としてバスタブとフライの間に、空気が通るメッシュが存在しているためです。
このメッシュの存在によって、インナー素材がナイロン生地であっても、メッシュを通じて常に外気がテント内に入り込んできます。
このような理由から、3シーズンモデルと4シーズンモデルの間には、ほとんど性能の差はないと考え、あえて4シーズンモデルは取り扱っていません。
フットプリントとペグ
本製品には純正のフットプリントが付属します。
Lanshan 1 Pro のバスタブは四角形ではなく、変形した五角形であるため、タイベックシートのような四角形のシートではどうしてもカバーできない部分がでてきます。
本製品に付属する純正のフットプリントであれば、バスタブの底面を100%カバーすることができます。
また、フットプリントのそれぞれの角にはガイラインが結び付けられており、フライを固定するペグに引っ掛けることができるようになっています。
これにより、テント本体とフットプリントを完全に一体化させることができます。
Lanshan シリーズを語る上で忘れてはならないのが、付属のペグです。
軽量テントには、そもそもペグが付属しないものが多く、もし付属していても強度が足りずに後で交換するケースが大半です。
しかし、Lanshan シリーズに付属するペグは違います。
アルミニウム製で1本あたり 10g と軽量ながら、ほとんどの地面の状況に対して曲がることなく、しっかりと刺さってテントをキープしてくれます。
あまりに軽くて丈夫なので、自分は Lanshan シリーズのペグを、他のテントやタープでも使っているくらいです。
経験豊富なULハイカーはもちろん、Lanshan 1 からのステップアップを検討される方にも、Lanshan 1 Pro は自信を持っておすすめできる商品です。
Lanshan 1 と Lanshan 1 Pro の違いについては、こちらのブログ記事も参考ください。
本体重量
690g
フットプリント重量
132g
フライ素材
20D シルナイロン
インナー素材
4シーズン:15D ナイロン
3シーズン:20D ナイロンメッシュ
フロア素材
20D ナイロン 耐水圧 6000mm PU コーティング
バスタブ高さ
11cm
サイズ
本体:270 (L) x 170 (W) x 125 (H) cm
インナー:230 (L) x 100 (W) x 125 (H) cm
※推奨されるポールの長さ:120~125 cm x 1本
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3F UL GEAR は、2009年に中国福建省南部の廈門市(アモイ市)で設立されたメーカー。
日本ではあまり知られていませんが、廈門市には世界の有名アパレルブランドの縫製工場が集積しており、その品質の高さはすでに実証されています。
同社の創業チームは、いずれもハイカーとして10年以上の経験を持っており、自分たちの経験に基づくもの作りを実践しています。
縫製を行う職人についても、3F UL GEAR の創業前から有名ブランドの OEM での経験を持っており、中には20年以上の縫製経験を持つメンバーもいます。
中国では、若い年代の縫製職離れが課題になっていますが、同社は若者に積極的に縫製職に携わってもらうべく、様々な取り組みを行っています。
無料の食事、手厚い福利厚生や年金制度を提供することで、若い世代が安心して縫製職に取り組めるようにしているとことは特筆すべきポイントです。
為替の影響で最近でこそ価格は少し上がりましたが、それでも高品質なULギアを手に届きやすい価格で提供し続けるメーカーとして、今後も注目です。
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店主コメント
Lanshan 1 が快適性を求めるハイカー向けのダブルウォールのテントであるのに対して、Lanshan 1 Pro は軽量性を重視したシングルウォールのテントになります。
テントはシングルウォールに属しますが、厳密には Sixmoon Designs の Lunar Solo と同じく、テントの前面がフルメッシュになっており、メッシュとフライの間に前室が確保できることから、このタイプのテントはハイブリット・シェルターと呼ばれることが多いです。
このテントの特筆すべき点は、なんといってもコストパフォーマンスでしょう。
世界中のULハイカーが、必ず検討するテント1つに Lanshan 1 Pro を挙げるのも納得です。
Lunar Soloとの比較
Lunar Solo はシングルウォールで 740g、対して Lanshan 1 Pro も同じくシングルウォールで 690gという重量です。
バスタブの大きさは Lunar Solo が 228cm x 121cm(最長部分) で、Lanshan 1 Pro は 230cm x 100cm(最長部分)となっており、体を横にした際のヘッドクリアランスは、若干ではあるものの Lanshan 1 Pro の方が広くとられています。
かつて、Lanshan シリーズはバスタブが小さいと言われていましたが、主に海外ハイカーからの強い要望を受ける形でバスタブは拡張され、現在の大きさになっています。
シーム処理
シルナイロン生地の特性上、縫製箇所にはシームテープを貼ることができず、工場出荷時の状態ではフライの縫製箇所にはシーム処理がされていません。
そのため、ご自身でシーム処理を行なって頂く必要があります。
どこまでのシーム処理を行うかは、基本的に各自の判断になりますが、フライとメッシュの接続部分はシーム処理は必要ではなく、フライの生地同士、そしてガイアウト部分だけのシーム処理だけで、十分に雨の侵入が防げるかと個人的には思います。
結露について
外とテント内部の気温差で発生する結露ですが、外気と内気を隔てる壁が1枚しかないシングルウォールは、ダブルウォールと比べてどうしても結露が気になります。
厳密には、ダブルウォールでも結露は発生していますが、その水滴をインナーが遮ってくれているので、気づきにくいだけとも言えます。
Lanshan 1 Pro はシングルウォールであるため、就寝時に防水性のあるシュラフカバーを使う、起床時にフライを内側をタオルで拭く、可能な限り風通しをよくして使用するといった、ある程度の結露対策は必要になります。
インナーのジッパー形状
インナーのジッパー形状は逆T字型になっており、左右に両開きできるようになっています。
これにより、旧モデルで採用されていたJカーブ型ジッパーで課題となっていた、テント内への出入りがよりスムーズに行えるようになりました。
4シーズンモデルの取り扱い
3シーズンモデルはインナーがフルメッシュであるのに対して、4シーズンモデルはインナーが15Dナイロン生地になっています。
本来であれば、空気を通しにくいナイロン生地の方がテント内部の気温が高い状態で保持されるため、冬季に向いているはずですが、残念ながら Lanshan 1 Pro はそうではないと考えています。
それは、テントの構造としてバスタブとフライの間に、空気が通るメッシュが存在しているためです。
このメッシュの存在によって、インナー素材がナイロン生地であっても、メッシュを通じて常に外気がテント内に入り込んできます。
このような理由から、3シーズンモデルと4シーズンモデルの間には、ほとんど性能の差はないと考え、あえて4シーズンモデルは取り扱っていません。
フットプリントとペグ
本製品には純正のフットプリントが付属します。
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本製品に付属する純正のフットプリントであれば、バスタブの底面を100%カバーすることができます。
また、フットプリントのそれぞれの角にはガイラインが結び付けられており、フライを固定するペグに引っ掛けることができるようになっています。
これにより、テント本体とフットプリントを完全に一体化させることができます。
Lanshan シリーズを語る上で忘れてはならないのが、付属のペグです。
軽量テントには、そもそもペグが付属しないものが多く、もし付属していても強度が足りずに後で交換するケースが大半です。
しかし、Lanshan シリーズに付属するペグは違います。
アルミニウム製で1本あたり 10g と軽量ながら、ほとんどの地面の状況に対して曲がることなく、しっかりと刺さってテントをキープしてくれます。
あまりに軽くて丈夫なので、自分は Lanshan シリーズのペグを、他のテントやタープでも使っているくらいです。
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Lanshan 1 と Lanshan 1 Pro の違いについては、こちらのブログ記事も参考ください。
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フットプリント重量
132g
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本体:270 (L) x 170 (W) x 125 (H) cm
インナー:230 (L) x 100 (W) x 125 (H) cm
※推奨されるポールの長さ:120~125 cm x 1本
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日本ではあまり知られていませんが、廈門市には世界の有名アパレルブランドの縫製工場が集積しており、その品質の高さはすでに実証されています。
同社の創業チームは、いずれもハイカーとして10年以上の経験を持っており、自分たちの経験に基づくもの作りを実践しています。
縫製を行う職人についても、3F UL GEAR の創業前から有名ブランドの OEM での経験を持っており、中には20年以上の縫製経験を持つメンバーもいます。
中国では、若い年代の縫製職離れが課題になっていますが、同社は若者に積極的に縫製職に携わってもらうべく、様々な取り組みを行っています。
無料の食事、手厚い福利厚生や年金制度を提供することで、若い世代が安心して縫製職に取り組めるようにしているとことは特筆すべきポイントです。
為替の影響で最近でこそ価格は少し上がりましたが、それでも高品質なULギアを手に届きやすい価格で提供し続けるメーカーとして、今後も注目です。
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